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ステージアでキャンピングトレーラーを引っ張るとリアが沈むんですねー。
モンキーを積んで大人3人乗ると尚更。
そうするとヘッドライトの光軸が上向いてしまうんです…。
対策として、リアが沈まない様にバネを固くする、又はリアが沈んだ時に光軸を修正出来るようにする。
ステージア単独で走る事を考えるとバネを固くするのは好みではないので、光軸を修正出来る様にしようと思います。
ところがうちのステージアはWGC34前期なので、ヘッドライトレベライザーはオプションも含めて存在しません。
WGC34後期はグレードによって標準又はオプションでキセノン(HID)が選べたので、
キセノン用のヘッドライトハウジングに交換してしまえばヘッドライトレベライザーモーターが付いてきます。
フェンダー、ボンネット、バンパーも含めて後期用に交換してしまうという手もあるのですが、
後期のフロントマスクはちょっとデザインが好みではないんですよね。
それから樹脂レンズも経年劣化で曇ってしまうので嫌いです。HIDも嫌いだしHIDの色温度も嫌いです。
2022-1、という事でWGC34前期のヘッドライトレベライザーモーター無しのヘッドライトハウジングに、
ヘッドライトレベライザーモーターを改造して取り付けようと思います。
Webで検索しても参考になる経験者が見つかりません。だれもやらないですねこんな事。
ヤフオクでY51フーガ(前期)用のヘッドライトレベライザーモーター3個セット\1,065を落札しました。
スイッチはちょっと入手経路を覚えていないのですが、確かステージアWGC34後期用のマニュアルスイッチを持っています。
P/N: 25190-5P600 \2,310 (2018-5 NISSAN FAST)
ピンレイアウトを調べる為に、スイッチとヘッドライトレベライザーを分解して回路を簡単に解析してみます。
スイッチは照明の電球が球切れしていたのでついでにLEDで作りました。
5.08mm x 5.08mm の基板に1608の白LED3個と2012の3.3kohmを直列に乗せます。
このLEDは3直にして1mA程電流を流すとVfが8.0V程だったので、R=4V/1mA=4kohm→3.3kohmにしました。
スライド接点の裏にあるバネを飛ばしてしまったので、100円ライターの石のバネを切って代わりを作ります。
回路は、1ohm(0)、120ohm(1)、330ohm(2)、750ohm(3)の抵抗にそれぞれ接続しているだけです。
レベライザーモーターも分解します。
構造は、後の光軸調整ネジを回すと金属の棒が回る様になっています。
ヘッドライトハウジング側のナットが動く事になります。
モーターは金属の棒自体の位置を動かします。
金属の棒に付いている白い樹脂が、金属の棒と一緒にモーターで前後します。
この樹脂が基板上のスライドボリュームを動かして、位置検出しています。
電源と信号線のピンレイアウトは判ったのでつないで動かしてみます。
が、動かない。あれ?接続は合っているはずなんですけどね。
もうちょっと細かく回路を解析してみます。
infineon TLE4206-2G という制御ICを使っています。サーボ制御のモータードライバーです。
信号線には抵抗をつないであげれば良いのではなく電圧を入れてあげないといけないんですね。
スイッチをプルアップして抵抗値を適切に設定してあげればいけそうです。
目途はついたのでヘッドライトハウジングの改造を始めます。
フロントグリルと車幅灯だけ外せばヘッドライトは取り外せます。
反射板と調整ネジの接続、調整ネジとハウジングの固定が良く分からないので、カラ割りしてみます。
石油ファンヒーターで囲いを作って温め。20分位したでしょうか。
ガラスレンズなんで遠慮無くガラスを熱く出来ます。
ガラスレンズを剥がす事が出来ました。
カバーを外しました。反射板のメッキはまだ平気な様です。
カバーのメッキは一部剥がれてしまってますね。目立たない所なので気にしない事にします。
上写真の反射板の右下が固定部でした。右上はフリーです。
左下(フォグランプとの間)が左右方向の調整ネジ、左上が上下方向の調整ネジでした。
調整ネジを最後まで緩めて、ボールジョイントを外します。
調整ネジの受けは樹脂のナット的な物。
固定部のボールジョイントも樹脂です。
上下方向の調整ネジを外しました。
金属の不可逆的なナット?固定部品を破壊して取り外しました。バネワッシャもあります。
この穴をヘッドライトレベライザーモーターに合わせて加工します。
Φ22mmのホールソーで穴を拡大してからキー部分をリューターで加工しました。
こんな感じになりました。
厚さ方向が足りなくガタついてしまうので、ケース内側に2mm厚のゴムシートと1mm厚のプラ板を貼り付けました。
ケース表側には1mm厚のゴムシートでゴムワッシャを作って防水パッキンとしました。
これでヘッドライトレベライザーが故障しても取り外して交換(修理)出来る様に取り付けられました。
反射板を取り付けて反射板を上手く動かす事が出来たので、カバー、ガラスカバーを取り付けて加工完了です。
配線もやっておきます。
純正コネクタは無いので、コネクタのコンタクトに直接半田付け、熱収縮チューブで絶縁、ホットボンドで固めておきます。
配線の反対側はGNDはクワ型端子、電源はファストン端子、信号線はギボシ端子を付けておきます。
車室内には信号線だけ持っていく事とします。
車に取り付けようとすると、ヘッドライトレベライザーがフロントエプロンに当たってしまって入りません…。
フロントエプロンをプライヤーで曲げて入れました。
構造が判ったので、反対側のヘッドライトはカラ割りしないで加工してみます。
Φ22mmのホールソーで穴を開けて調整ネジを撤去、
ケースの中に切り屑が入らない様にキムワイプを丸めてケースの中に入れて、
同様にキー部分をリューターで加工、
ケース内側に2mm厚のゴムシートと1mm厚のプラ板を貼り付けて加工完了、
ヘットライドレベライザーモーターを取り付け、配線も同様に済ませて、
車側も同様に加工して取り付けました。
エンジンルームから車内まで配線を作ります。
実はステージアは運転席側ヘッドライトの裏辺りからアクセルペダル上辺りまでAUXの配線が2本あります。
だったのですが既に使ってしまっているので、今回はこのAUXの配線を使わないで直接車内へ導く事にします。
運転席側前輪のフェンダーのインナーを外すと、エンジンルームから車内へ行っている配線の束があります。
ここのゴムに穴を開けて通す事にしました。
スイッチの取付位置を検討します。
後期純正の位置(と思われる)は既に満席です。
左は補助バックアップランプのスイッチ、右は寒冷地仕様のワイパーデアイサースイッチです。
ステアリングの左側も満席です。
左はスマートルームミラーのスイッチ、右はリアデフォッガーのスイッチです。
とりあえず分解してスイッチを入れられる場所を検討していく事にします。
すると、パネル裏から見るとリアデフォッガーのスイッチの下にスイッチを入れられる枠を発見。
何かのオプション用なんですかね?
まぁとりあえずせっかく用意されているので、ここを切り抜く事にしました。そして、
補助バックアップランプのスイッチを移設して、
後期純正の位置(であろう場所)に納める事が出来ました。
配線は隣のワイパーデアイサースイッチからもらいました。ILMの±だけです。
半田付けです。
動作確認してみます。1〜3はいい感じなのですが、0にすると動作を停止してしまいます。あれ?
スイッチはこんな感じに改造してあります。
10kohmでプルアップ、0ohm(0)、3.3kohm(1)、6.9kohm(2)、10kohm(3)に変更しました。
0ohm(0V)だと断線と判断されてしまうのかな?1割程残しておく様に変更します。
10kohmでプルアップ、1kohm(0)、3.9kohm(1)、6.9kohm(2)、10kohm(3)に変更しました。
すると、ダイヤルを0にするとリフレクターはちゃんと戻ってくれました。
完成。
あとは、実際に使ってみて問題あればまた抵抗値を変更する事にします。
→後日変更しました。1kohm(0)、2.2kohm(1)、3.3kohm(2)、4.7kohm(3)。
追記。移設した補助バックアップランプのスイッチにテプラを貼りました。
白のテプラだとあまりに浮いてしまうので上からカプトンテープを貼りました。
まだかなり明るいですね…。カプトンテープをもう2〜3重にしてもいいかも。
バックカメラカメラのスイッチの表示も傷んできたのでついでに新しく作り直しました。
スイッチに元から付いていたハザードのプレートを、
ブレーキクリーナーで赤の塗料を落として両面テープで貼り付け。
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